「演奏中は携帯電話の電源を入れてください」
ジャズミュージシャンであり作曲家のDavid Bakerが10月にとても面白いコンサートを開く。新しいそれは彼がシカゴ交響楽団の20周年記念のために書いた曲「Concertino for Cell Phone and Orchestra」つまり携帯電話のための交響楽を、観客と一緒に演奏するという試み。15分の曲の中で、緑や赤のライトによる合図で観客に自分の携帯電話をオン/オフするように伝える。それぞれの音色を変えたり、音量を変えたりして演奏するらしいのだけれど、それがランダムなために、作曲者本人でさえも、演奏するまでは未知のサウンド。Baker氏は観客(つまり演奏者)が集まるかどうかを心配しているらしいけど、演奏中に電話がかかってこないかも心配になるだろう。シカゴがもっと近ければ参加したかったなぁ。
「John Cage "4'33"」
アメリカの作曲家John Cageが作った無音の音楽。観客のリアクションも曲の要素といえるかも。
「NUIT BLEUE at SALINE ROYALE」
世界遺産に指定されているフランスのサリーヌ・ロワイヤルで行われているアクースマティック音楽のイベント「NUIT BLEUE」。今年7月には青木孝允も参加していて、青木さんのブログにそのときのレポートがある。聴衆は会場に用意されたビーチチェアなどでリラックスしながら、マルチアウト/マルチスピーカーで流れる音を聞く。最近の僕は音楽聴き出すと、どうしてもベッドに誘われてしまう。こんなコンサートが身近にあればもっと聞いてみたいな。知り合いのmakiにまた日本でもやってもらいたいなぁ。

pet de nonneのギャラリーイベント「喫茶展22 サジのこども喫茶」には、子供のための焼き菓子と新しく生まれたばかりのサジの絵がたくさん並んだ。チェック柄サジは僕の作品。
明日は恒例pet de nonneの喫茶展。今回コラボレートするのは作曲やDJの音楽活動にイラストやデザインなどで、いつも楽しませてくれるmikioくん。pet de nonneによる子供のためのお菓子シリーズ"Sazie"のキャラクターが誕生。
産みの親mikioくんによる書き下ろし作品の他、たくさんの人に応募してもらったぬりえ作品のサジがギャラリーに所狭しに並ぶ。もちろん子供たちのためのお菓子もあるし、サジの「おかし劇場」もあったり。
pet de nonne喫茶展22 「サジのこども喫茶」
2006.9.25 11:00-20:00 ギャラリーコロールコローレにて
http://www.hattrick-records.com/petdenonne/

ついにboyfriend's deadを観てしまった。といってもこれで2回目だけど。
もうかれこれ長い付き合いをさせていただいている方々による新しいバンドboyfriend's dead。そして新しいアルバム「Summerdew Avenue」を発表したばかりのThe Penelopesのライブへ心斎橋まで。
boyfriend's dead、はっきり言って驚いた。ここ7年くらいで一番、切ない。演ってる人たちをよく知っているからかな。轟音ギターに繰り返しの単音リフが心地よくて、でも切なかった。
Penelopesのベーシスト宮田さんが、ライブの機会が与えられたことに感謝の言葉を、途中つまりそうになりながら言っていた。ほんとに嬉しそうだった。
音楽について大切なことを見つけた気がする。何を聴くかではなく、いかにして聴くか。今日会った人たちはみんなそういうことでつながっているのかもしれない。
Penelopesのアンコール曲"Evergreen"を聴きながらそんなことをふと思った。

海へ行くつもりじゃなかった。そんな夏休みはもう終わり。
大好きなレコードたちを棚に戻して、冬へと走りだそう。
美術館に行った帰り道なんかでよくする会話。「アートって何?」だとか「アートとデザインの違いは?」って話。いつも簡単な問いかけに難しい答えを探そうとする。それは結局わかならい。わからないのではなく答えなんてないと言い切れる。それは何を対象にするかによって変わる答えのようで、そこに条件が付帯する必要がある。簡単あるいは究極すぎる問いかけには、何も答えられない複雑さがあるように思える。
日常的にアートについて真剣に考え、あるいは取り組んでいる人にとってはそんな問答は意味のなさないことのようだ。僕らの眉のひそめ具合を緩くさせてくれるこれらの本には、条件や複雑さ、そんな類いの答えを求めようする姿勢はない。ただ楽しんでいる。とにかく自分の五感で経験することがアートだと教えてくれる。
荒俣宏「帯をとくフクスケ」
赤瀬川原平/藤森照信/南伸坊・編「路上観察学入門」
山口裕美「現代アート入門の入門」

仕事のためなどで急に必要な場合を除いて、読む本の9割以上は古本で買うという僕が、久々に本屋の新刊コーナーに向かった。すぐにでも手に入れて読んでみたいと思った本、それは高城剛の「ヤバいぜっ!デジタル日本」。
さすが高城剛、ITやデジタルの話だけでは終わらない。副題にはハイブリッド・スタイルのススメとある。
読んでみて気づいたのが、ハイブリッド・スタイルと呼べるようことを僕も知らず知らずのうちにすでに実践していて、周りにもそういう人たちがたくさんいることで、デジタル機器やネットの僕らへの影響と行く末と日常的に考えていること。それはいつもはっきりとした答えはでないし、ナンセンスなことなのかもしれないという不安が伴う。
そんな問題に勢いある文体でせまる筆者に説得力があるのは、ハイパーメディアを知り尽くし、ハイパーメディアで世界を切りひらき続けているからか。
「WEB2.0」を疑い、「日本語2.0」について考えるなんて、かなりビビビときた。普段からIT技術について過信しすぎる自分のを見透かされているようで、視点を変えればほんとに必要なことや面白いことを考える機会を得られそうな気にさせられた。ぜひ鮮度のいいうちに知り合いにも読んでほしいと思う。そして旅に出よう。
高城剛
http://www.takashiro.com/
http://blog.honeyee.com/ttakashiro/
